この1、2年ではあると思いますが、オーソライズドジェネリック(AG)なるものが発売されてきました。例えば、抗アレルギー剤のアレグラや降圧剤のブロプレス、抗菌剤のクラビットなどがあります。生き残りをかける、オリジナル先発メーカーと、ジェネリック後発品メーカーとの凌ぎあいにしか、患者からの視点でからは映りません。
AGは添加物など全く同じの、いわばヒートの名前のみが違うにすぎないのだから、添加物を気に掛ける医療関係者や患者さんからは信頼が得られるでしょうが、薬価が続発するメーカー品よりは若干高くなり、採用するにも薬局としても二の足を踏んでしまいます。戦略なのだから仕方ないのかもしれませんが、同じ中身なら、もっとオリジナルの先発品の薬価を下げて売れないのかとか思ってしまいます。
それに、AGではない続発ジェネリックは多少添加物などが違ってきますが、それが、むしろ危険なので、AGがあるのではないのかと患者さんが疑問に思う、むしろ不安を与えてしまいかねない問題かと感じますがいかがでしょうか。いずれにしても、今後も更に特許が切れて発売が予想される医薬品のこのAG問題が、良い面、悪い面、その両方がクローズアップされていくでしょう。
それにしても、一体いつから、「後発医薬品」から「ジェネリック医薬品」に通称が変わったのでしょうか?イメージ的な側面からか、あるいは、日本もグローバル化を果たしているからなのか?でも「オリジナル医薬品」よりも「先発品」とはいまだ一般的に言われるけどなぁ。いずれは、「オリジナルドラッグ」「ジェネリックドラッグ」と完全に言われるようになるのであろうか?
これもシートの変更の話だが、GS1コードレベルの話ではなく、ジェネリック医薬品の幾つかは、商品名から一般名へと順次切り替わっているものが後から後から、次から次へと、発売されてきます。
薬局として困るのは、まず、事務さんなど、処方せん入力に戸惑ってしまいます。薬剤師も若い6年制で卒業したてなら、一般名の方が覚えているかとは思いますが、如何せん、私のような、現場で15年以上も、商品名に染まった調剤に関わっていると、いきなり名称変更には正直戸惑ってしまいます。(でも、すぐ慣れるようには努力しております、もちろんです。)
処方された薬のピッキング自体にも一瞬戸惑いますが、なにより、薬を保管しておく棚の配置に困ってしまいます。当薬局でも、「アロング」という商品名の医薬品が「ベタキソロール」にア行からハ行に、その逆に「トーワミン」が「アテノロール」にタ行からア行に鞍替えしたものなど幾つもあります。その都度、棚順を入れ替えるのも、他の薬との兼ね合いもあり一筋縄ではいきません。他の薬局さんでもお困りではないでしょうか?
もちろん、最終的には患者さんに説明して、ご理解してもらうのが、一番大切であることは言うまでもありませんが。ただでさえ薬の名前は難しい、一般名は何より難しい、患者さんもものすごく大変かと察します。
このところ医薬品のPTPシートを見ていると、「GS1コード」なるバーコードを、医療過誤防止のためつけるようにとの厚労省の指導の下、相次いでデザインが変更になっております。パッと見、あまり変わりがないものから、シートの素材まで変更していたりと各医薬品、各製薬メーカーによりまちまちです。
患者さん向け変更のお知らせカードのような小さい紙が同封されていたりしているものならまだいいですが、何の通知もない薬も見受けられます。その医薬品に対する、メーカーの思い入れ、変更に対する企業としての考え、対処の仕方、なにより、薬局向け、更には、エンドユーザーである患者さんに対しての、「思いやり」の姿勢があるかないかがこの変更一つにも、透けて見えてきます。
当薬局は、ご高齢な患者さんが多い分、その患者さん一人一人に対して服薬指導には時間を費やして、シートデザイン変更したことをご説明しており、戸惑う方は少ないように思いますが、それでも、気に掛ける、気にかかる患者さんはいないわけではありません。これはここだけの話ではなく、日本中の薬局でも対応に苦慮している一つかもしれません。
2014年5月、病院の薬局で働いていた妻を誘って、A薬局を引き継いでから4年目を迎えました。無我夢中で仕事に取り組んだ3年間でしたが、ようやく薬局経営にも慣れてきました。これまでの軌跡や私が目指している理想の薬局などについて語っていきたいと思います。このブログが、独立をめざしている薬剤師の方の参考になれば幸いです。